2008年04月20日
【せなか企画】 せな★せな 8−2話 「あんたのカラダを支配してるのはこのわたしよっ!」
せな★せな 8−2話
「あんたのカラダを支配してるのはこのわたしよっ!」
「……なにして、くれるって、いうのよ?」
耳周りへの先制攻撃からどうにか立ち直り、チビ姫が言う。
普段からティティにはいろいろとアレな目に遭わされているにも関わらず、一応聞くだけ聞くところが、さすがは王族というか、学習能力皆無というか。
「はいっ(はぁと)」
対するティティは、相手にしてくれただけでも嬉しいらしい。
家宝らしい宝石のついた杖ごと、膝でぐぐっとにじり寄る。
「つまり魔王さまは、そちらの箱の中にお入りになりたいと」
目の前のテレビを指し示しながら、にっこり笑顔で言う。
「早速このティティが、魔王さまの望みを叶えてご覧に入れます。まずはこの箱を二つに割って……」
「やめろおおおっ!」
杖を振りかざしたところを慌てて止めた。
自称超進んだ文明星出身のチビ姫ことワーニャ・ド・なんとかと違い、ティティの方はほとんど未開の星出身らしく、普段はほとんど話が通じない。
それでも巫女というか、魔導士としての能力はかーなりものすごいので、下手なことをさせると、色々なものが部屋ごと消滅しかねない。
「あの、ティティさま、この場合はそういうことではなく……」
いつの間にか復活していたクラヴィエが、いそいそと説明をはじめる。彼女にとっては強力な助っ人登場+時間稼ぎなんだろうけど。
「つまりそのかくかくしかじかで……」
「はい……あっなるほど、そういうことでしたか」
三分後、ようやく理解したらしい。
「つまり、魔王さまはいわゆるピクマ・トアンピの秘術をご所望なのですね」
「……いや、『いわゆる』って言われても見当もつかないし」
「さすがはティティさま、いい線を突かれています」
なぜか自分の手柄のような顔をしつつ、クラヴィエが説明する。
「要は、対象者に物語世界での疑似体験をさせるための秘術かと」
「どういう意味だ?」
「あなたにわかりやすいように言い換えますと……」
意味ありげに言葉を切ってから、こほんと咳払い。
「好きなゲームの主人公になれちゃう魔法です」
「……そんなことできるのか?」
めっちゃ食いつく俺。もしそれが本当なら、オ●クまっしぐらってレベルじゃないぞ。
「はい。体験したい物語のあらましをあらかじめ氷盤に封じ込めてから、炎にくべる儀式が必要なのですが……」
ティティの方はあくまでいつも通り、ちょっと恥ずかしそうに説明を続ける。
「わたしがお見受けしたところ、そちらの大きな円盤と黒い箱がその役目を果たしているようですので」
プレ$テ2と、その周辺に散らばっている出しっぱなしのDVD−ROMを指さす。
つまり、それってことは……
とりあえず、大魔導士ティティを粗相のないようにそーっとつまみあげ、90度ひねってこちらにお向きになってもらう。(部屋が狭いため俺の方から移動できない)
「えーといいかな、ちょっと確認するぞ?」
「はい、カナタさま」
「ここに偶然大人気恋愛アドベンチャーゲームの続編のゲームソフトがあるんだけど、これに出てくる胸の大きな姉貴分と……」
「ついに本性を現したわねこの■犯■者予備軍っ!」
すかさず不粋なチビ姫が妨害に来やがった。
「偏見バリバリな発言をするなっ! 俺は善良かつ人畜無害なカジュアルゲームプレイヤーだ、■犯■者呼ばわりされる筋合いはないっ! いっさいないっ!」
「オ●クオ●クオ●クオ●クオ●クオ●クオ●クオ●クオ●クオ●クオ●クオ●クっ! おまわりさーん、ここに10万人の※崎※がいまーすっ!!」
「この部屋に10万人も※崎※が入るかっ! つーかおまえだって今まで散々触手だ凌辱だって言いまくってただろ! どこに今さらつっかかってるんだよっ!」
「胸が大きいのところによっ!」
「……おまえでもそんなコンプレックスあるのか」
「うっうるさいわねっ! わたしだって一応女の子なんだからっ!」
ツンデレフォーマットの基本通り、耳まで真っ赤にしながら言う。
「………」
不覚にも、ちょっと萌えた。
「ティティさま、ここに偶然美男子の多いエリート学園を舞台にした学園生活を楽しむゲームソフトがあるので、ひとつよろしくお願いします。ルートは中嶋(眼鏡)で」
「って隙を突いて抜け駆けしてるなあああっ!」
「こういうものは早い者勝ちだと相場は決まっています」
見覚えのないDVDケースを戸板のように担いだまま、クラヴィエが涼しい顔で言う。
「つーかなんで俺の部屋にそんなソフトがあるんだよっ!」
「こんなこともあろうかと部屋主のいぬ間にこっそりアマ○ンで注文しておいた上、B6版とA5版の奥行きの差を利用して書棚の奥に隠しておいたのです」
「部屋主にさえわからない巧妙な方法で隠蔽するなっ!」
「あの、カナタさま、クラヴィエさま、大変申し上げにくいのですが……」
その時、ティティがおずおずと言ってきた。
「お二人にはお勧めしかねます」
「なんでだよっ!?」
「なにゆえですっ!?」
クラヴィエとシンクロしつつ聞き返してしまった。
「ピクマ・トアンピはただでさえ術を受ける者の負担が大きいんです。その上石盤に封じ込められた物語の編み方がわたしの術とは違います。運が悪ければ全ての命素(マナ)を奪われ、存在ごと消えてなくなってしまいますし、たとえうまく行ったとしても……」
深刻な顔のまま、一度言葉を切って言う。
「物語の中から戻って来られなくなるかも……」
「……………」
「……………」
顔を見合わせるクラヴィエと俺。
そして、各自熟考開始。
「……いや、たしかにフツーに考えれば正気の沙汰ではないけど、ある意味男子の本懐というか、角度を変えて言えばタ○姉と永遠に一緒にいられるということでもあるし、こんなボロアパートで宇宙人こびと軍団の御守りをする人生送るぐらいなら、一か八か向こうの世界にアイキャンフライしてみるのもまた一興という気も……」
「落ち着きなさい、今考慮するべきはそんなところではないでしょう?」
「どういう意味だよ?」
「仮にゲーム世界から戻って来られなくなったとして、あなたは18禁要素なしで満足できるのですか?」
超絶鋭い指摘だった。
「うああっ! そうかそれだあっ! 俺としたことがあああぁっ!!」
「そのようなわけでティティさま、これからはPC版ゲームの時代ですっ!」
「ちょーっと待ってくれ、今速攻でノーパソ立ち上げるからっ! そしてここの本棚の奥に偶然XRATEDって書いてあるPCゲーム版が隠してあるから!」
「そしてこっちには偶然眼鏡の着脱によって弱気な主人公(受)から鬼畜な主人公(攻)へと変身できるアダルトリーマンラブストーリーのPCゲームが隠してありますっ!」
「つーか、この場合主人公が眼鏡かけても意味ないんじゃないのか?」
「ああああっ、わたしとしたことがあああぁっ!!」
お互い煩悩丸出し。
「あの、とりあえず魔王さまに試していただくというのはいかがでしょう?」
困り果てた顔のティティの、そんな提案で我に返った。
「ってなんでいきなりわたしに振るのよっ!!」
あからさまに引いているチビ姫に、またすすすっと身を寄せるティティ。
「常人には危険が大きすぎるピクマ・トアンピですが、魔王さまの卓越したお力をもってすれば、きっと大丈夫(はぁと)」
一片の疑いもなく、瞳をキラキラさせながら言う。ある意味すっごい凶悪。
ちなみにティティは、チビ姫のことをなぜか自分の星を災厄にもたらす大魔王だと思い込み、自ら生贄になりにこのボロアパートにやって来た。
まあ生贄って言っても、『食べちゃってください(はぁと)』状態なわけだけど。
「いや、こいつの卓越した力って、プリン早食いぐらいしかない気が……」
無芸大食なチビ姫を指差し、一応確認してる。
「なによなによなによっ! 王族は身分そのものが力なのよ! そして力は正義なのよっ! 佐●聡だって恥ずかしいトラマスクの下では内心そう思ってたに決まってるわっ!」
「……革命とか起こったら、おまえ速攻で断頭台な。あと、佐●聡は関係ないし」
「………」
早速、侍従クラヴィエが何やら不穏なことを考えている気配。
「パターンA:ティティさまの術が失敗→姫さま後腐れなく消滅。パターンB:ティティさまの術がそこそこ成功→姫さま永遠にゲーム世界へ。パターンC:ティティさまの術が大成功→追って私も夢の眼鏡男子ハーレムへ……」
……思考パターンを思いっきり口に出しつつ、ゆかいな陰謀を巡らしている。
「でも、それはたしかにいい考えだな」
「はじめて利害が一致しましたね」
こほんと咳払いしたクラヴィエ、いつもの冷静で慇懃な有能侍女の顔に。
「そのようなわけでティティさま、早速我が主君に秘術を施していただきたく」
「骨は拾ってやる! どーんと行ってこいっ!!」
「ってなにあんたたちはいきなり共闘してるのよっていうか離せえええええっ!!」
危険を感じたチビ姫が逃げるより先に、頭をつまんでその場にぎゅっと固定する。
「失敗しないように俺がちゃんと押さえとくから、さっさとやっちゃってくれ」
「はい、それでは始めます。ピピンダ・ピピンチュ・ピピンショウ……」
颯爽と杖を振り上げ、なにやら詠唱を始める。
紅い光に全身を包まれる犠牲者、じゃなくて被験者ことワーニャ姫。
そしてお約束のように透けていく服。
呼応するように、テレビ画面が激しく点滅し、やがて真っ白になった。
「にゃあああああああっ……!」
ほとばしった光の中に、チビ姫の凸凹のない身体が吸い込まれていく。
まさにその瞬間だった。
がしゃーーーーーんっ!!
本当にもう何度聞いたかわからない、俺んちの窓ガラスが砕け散る音。
「ティティ〜姉ちゃん帰ってきたぞ〜!」
空気読めないこと甚だしい、バカ脳天気かつバカ元気な声。
飛び込んできたビキニ鎧の戦士が、切り絵のようにシルエットだけになる。
「ってなんだこりゃああ!? なにビカビカ光ってるんだ!? うああっなんかカラダが動かないぞって引っ張られるううわああああぁぁぁぁぁぁぁ……」
ヒョウタンに吸い込まれていく孫悟空のように、減衰していく悲鳴。
そして暗転、そして静寂……
恐る恐る目を開けると、畳にガラスの破片が散乱していた。
「何枚目なんだよ、これで……」
溜息をつきつつ、爪先立ちして部屋の隅からホーキを取ってくる俺。
事後処理に慣れきっている自分が哀しい。
「記録していますが、知りたいですか?」
自分はちゃっかりちゃぶ台の下に隠れていたクラヴィエが、涼しい顔で言う。
「いや、空しくなるからいい」
せっかくの事実上家賃0円も、家財やら壁やら屋根やらガラスやらの補修で毎月足が出ている始末。
「死ぬかと思ったわ……」
倒れていたチビ姫が、もぞもぞ動き出した。
って、こいつがここにいるってことは……
「申し訳ありません魔王さまっ、愚かな姉の暴挙のため、どうやら術をかけそこなってしまったようですっ」
例によって大仰なティティが、チビ姫の太股に額を擦り寄せんばかりに平伏する。この時点で下心丸出し。
「このような不始末をしでかしたからには、もう生きてはおれません。今すぐ魔王さまにこの身を捧げますっ! 捧げさせてもらわなければなりませんっ! さささ、どうぞお納めくださいませっ!」
「脱ぐなあっ! 脱がせるなああああっっ!!」
大変ハードなくんずほぐれつ状態に速やかに移行。
「……どっちに転んでも美味しいのは、どうやらティティさまだったようですね」
「確かに」
「感心してないで止めなさいってひゃああんっ、そこっ指やめっひゃあああんっ!」
「魔王さま魔王さまっ、今日こそはわたしのこの思いの丈をこの辺とかこの辺とかにたっぷりしっぽりと……(はぁとはぁと)」
「ホントに●される〜〜〜〜〜〜っ!!」
その時だった。
ブラックアウトしていたテレビ画面が、突然回復した。
映っているのは、レトロ宇宙人地球侵略ゲームの牧場ステージ、さっきまでチビ姫たちがやってたやつだ。
プレーヤーキャラである頭でっかち灰色宇宙人はどこにもいない。
その代わりに、どこかで見たことがある赤髪ビキニ鎧娘が立っていた。
『うわっなんだここっ!? あたしなんでこんなところにいるんだ!?』
テレビのスピーカーから聞こえてきた声も、もちろんマカマカ本人だ。
ゲームっぽいぎくしゃくした仕草で、辺りをきょろきょろ見回している。
向かいの丘にある家から、いかにも最初の犠牲者っぽいオーバーオールに麦わら帽子のオッサンが出てきた。粗めの3Dモデリングで。
うろたえているビキニ鎧を見て、開口一番こう言った。
『ぎゃあああ、火星人だああっ!』
『だれが火星人だっっ!!』
背中に手を回し、愛用の生きた巨剣ノナドポイアを引き抜くマカマカ。
びびびびびびびび〜っ!!
いかにもーなぎざぎざの怪光線が、剣の先から放たれた。
あわれ農夫のオッサンは、全身ビリビリになってその場に倒れた。
『……って、なんだ今の攻撃??』
めっちゃ不思議そうにしてるし。
マカマカの手の中で、ノナドポイアもなにやら刀身をぐねぐねさせている。
『なに? まったく身に覚えのない変な光線が先っちょからびゅくびゅく出た? ボク病気かもしれない? あたしが知るかあっ!』
オクテな男の子みたいなことを言い出した剣の取り扱いにとっても困っている。
「これってさ、もしかして……」
まあ、一目瞭然なんだけど、我に返ったティティに念押ししてみる。
「大変申し上げにくいことですが、姉に術がかかってしまったようです……」
「対象はともかくここまで完璧に成功させるとは、さすがはティティさま、さすがのお手並みです」
クラヴィエが慇懃に頭を下げ、ますます恐縮するティティ。
そんなことをしている間に、ゲーム内では周囲から仲間の農夫たち(グラフィックとしては全部同じ)がわらわらと集まって来た。
ぱんっ!
間の抜けた銃声と共に、マカマカの髪をかすめていくライフルの銃弾。
『くっそ〜、なんかわからないけどまとめてやってやるっ!』
この辺の切替の早さは、さすが戦士というか脳味噌シンプル構造だ。
思春期特有の漠然とした罪悪感にさいなまれてるっぽいノナドポイアをかまえ直し、いちばん手近な農夫に突進!
したとたん、
へこへこへこへこへこ。
まったく脈絡なくサイドステップし、ターゲットから無意味に距離を取るマカマカ。
『ってなんだこれ!? カラダが勝手にいっ!!』
「ちゃんと動くわ、おっもしろ〜い彡☆」
楽しげな声にちゃぶ台の方を見ると、チビ姫がアナログスティックをにゅるにゅる動かしていた。面白そうなことになると嗅覚鋭すぎだ。
「マジか? ちょっと俺にもやらせてみろ」
指をアナログスティックにかけ、試しに回してみる。
ぐるぐるぐるぐる。
へこへこへこへこへこ。
過剰に不自然な面白動作で、その場でぐるぐる回るビキニ鎧。
げしっ。
「ぐえっ!」
そして農夫にどつかれ、無様に昏倒した。あ、シールドのゲージがちょっと減った。
「……………」
「……………」
アイコンタクトする俺とチビ姫。
「俺がL1とトリガーやるから、おまえ照準と移動頼むわ。その他のボタンは手が空いてる方で」
「しょうがないわねえ、今度だけは組んであげるわよ」
即席コンビ、ここに結成。
反目しあっていたカタブツ上司と熱血ルーキーが、共通の目的のために立ち上がる。刑事ものなら定番の感動シーンだ。
「そうなるとやはり、リアルタイムチャットは不可欠ですね……」
クラヴィエももっともらしく言いながら、ワンボタンデバイスのボタンを押し下げる。
「ツーコ○トローラ〜」
「……まあ、たしかにマイクついてるからいいけどな」
「あーあーハドソンハドソンわたしの気持ちはさけめのめつんだら雨降る新開地、聞こえますかマカマカさま」
『……ってどこからか魔王の家来の声がっ!』
画面の中では、ようやく復活したマカマカが、アホのように首を巡らしている。
「おっ、ちゃんと聞こえてるな」
「これでマカマカさまと自由に会話できます」
どういう仕組みかは、例によってまったくわからないけど。
「姉さま、聞こえますか?」
早速ティティが呼びかける。
『ティティっ! 今どこにいるんだ? つーか姉ちゃんどうなったんだ!? もしかしてここってアレか、天国か? 天国って同じ顔した奴らにいきなり襲われたり、身体が勝手に動いたりするのか?』
「そこは天国ではありません」
まったく状況が把握できていないバカ姉に、ものすごーく冷めた声で言う。
「姉さまはそれはそれは罰当たりなことをしでかしました。その罰としてそちらの世界で頭を冷やしてもらいます」
『罰当たりってなんだ? 姉ちゃんぜんぜん心当たりないぞ? 犬とか猫とかクサリにくっついてるやつは十日に一度しか狩らないようにしてるし、コンビニの棚でから●げくん狩る時もちゃんと店員見つからないようにしてるし、タコヤキ狩る時も鉄板には飛び降りないようにちゃんと気をつけてるし……」
近所迷惑な方向にばかりメキメキ適応している凶暴野生児。
「わかったぞっ! これはアレだな、魔王の罠だっ! あたしをこんなわけのところに閉じ込めといて、その隙にあたしのティティを(ピー)したり(ピーーーーー)したり(ピーーーーーーーー)したりする気なんだっ!」
……1ミリたりともわかってないし。
あとこの場合、18禁ワードを伏せ字にしてるのはクラヴィエの装置なのか、それともP$2内蔵のソ○ーチェック機能なのか。
「ティティ、どこだ? 姉ちゃん今すぐこんなとこ抜け出してってうわああっ!?」
へっこへっこへっこへっこへっこへっこ。
自分の意志とは関係なく、その場で軽やかにスキップするビキニ鎧。
びよーん。
やる気のないジャンプ!
そして、その辺にいた乳牛をロックオンし、剣から謎のビームを照射っ!
空中にふわふわ浮き上がった牛を、超能力でぶんぶん振って投棄っ!
「一通りボタン触ってみたけど、いけそうか?」
「バッチリよっ!」
俺とチビ姫、ナイスコンビネーション。
『なんであたしが牛とか持ちあげられるんだあああああっ!!』
『しーそーしーわん! しーそーしーわん!』
そりゃもう大混乱の一人と一振り(剣)。
「ふっふっふっ、あんたのカラダを支配してるのはこのわたしよっ!」
「あと、俺も」
『その声は魔王と触手だなっ! あたしのティティをどうする気だっ!』
「かわいい妹のことより、自分の身を心配した方がいんじゃないの〜? ほーらうりうりっ」
すっごくそれっぽい台詞を吐きつつ、スティックをぐりぐりするチビ姫。
『ああっなんでか勝手に手足が動いてマヌケなポーズを取らされるうぅっ!!』
そうこうしているうちに、ゲーム世界も騒がしくなってきた。
ビキニ鎧を着た宇宙人出現の一報を受け、ついに米軍が動き出したらしい。輸送トラックから強そうな兵隊さんたちがワラワラ降りてきたり、戦車がきゅらきゅらやって来たりで大騒ぎ。














